悪評で売上や採用が悪化する理由と企業向け対策方法を解説
自社の悪評がネット上で広がり、売上低下や採用応募の減少につながるのではないかと不安を抱えていませんか...
「自社広告が不適切なサイトに表示されて企業イメージが傷つかないか」「SNS広告が炎上したときの対処法が分からない」、こうした悩みを抱える広報担当者は少なくありません。
本記事では、ブランドセーフティの意味や主なリスク、広告掲載先を安全に管理する実践的な対策を解説します。
運用体制をしっかり整えれば、広告炎上を未然に防ぎ、顧客からの信頼と企業価値を長期にわたって守れます。
ブランドセーフティとは
ブランドセーフティとは、自社広告が不適切なコンテンツへ掲載されるリスクを防ぎ、企業の信用やブランド価値を守る考え方です。ここでは基本的な意味やブランド適合性との違い、関心が高まる背景を解説します。
この記事でわかること
ブランドセーフティとは、自社広告が不適切なコンテンツへ掲載されるリスクを防ぎ、企業の信用やブランド価値を守る考え方です。ここでは基本的な意味やブランド適合性との違い、関心が高まる背景を解説します。
ブランドセーフティとは広告掲載先の品質を確保し、不適切なページやコンテンツへの広告表示を避けて、広告主のブランドを守る取り組みです。広告そのものが適切でも、掲載環境によって企業の信用が損なわれるリスクがあります。
特に注意したい項目は次のとおりです。
例えば、違法薬物を称賛する動画の近くに企業広告が表示されると、その内容を企業が支援しているように受け取られる可能性があります。ただし、犯罪を報じる正当なニュースまで一律に危険とみなすのは適切ではありません。
そのため、広告効果だけでなく、記事の文脈や掲載先の品質まで確認する姿勢が大切です。掲載環境を継続して管理することが、企業の信用を守る基本となります。
ブランドセーフティとブランド適合性は似ていますが、判断基準が異なります。ブランドセーフティは、広告掲載に不適切な内容を避ける考え方を指します。一方、ブランド適合性は、自社の価値観や目的に合う掲載先を積極的に選ぶアプローチです。
両者の違いは次のとおりです。
| 項目 | ブランドセーフティ | ブランド適合性 |
| 目的 | 不適切な内容を避ける | 自社に合う内容を選ぶ |
| 判断基準 | 業界共通の最低基準 | 企業独自の価値観 |
| 対象 | 違法薬物の称賛や差別表現など | 文脈や論調、商品の特性 |
例えば、事故や災害を伝える正当なニュースは、一律に広告不適切とは言い切れません。ただし、広告内容や企業方針によっては掲載を避ける判断もあり、ブランド適合性にあたります。
まず共通の危険を避け、その後に自社との相性を判断する姿勢が大切です。2つを分けて運用すれば、過度な掲載除外を防ぎながら、ブランド保護と広告のリーチの両立を目指せます。
ブランドセーフティが重視される背景には、デジタル広告取引の自動化と複雑化があります。広告枠と広告をリアルタイムかつ機械的に組み合わせる仕組みが広がり、多くの事業者が取引に関わるようになったためです。
主な変化は次のとおりです。
例えば、広告主が意図しない不適切なページに広告が表示されると、企業がその内容を支持しているような印象を与えるおそれがあります。
こうした事態を防ぐには広告効果だけでなく、配信事業者から得られる情報をもとに、掲載先や取引経路を確認することが大切です。
ブランド価値を守るため、掲載環境を継続して管理する必要があります。社内で確認基準や担当者をはっきり決めておくことも欠かせません。

ブランドセーフティ対策が不十分だと、不適切な掲載先によって企業の信用やブランド価値が損なわれるおそれがあります。広告掲載先やSNS上の反応、配信情報の透明性は、企業が確認すべき大切なポイントです。
不適切なコンテンツへの広告掲載は、ブランドセーフティ上のリスクです。広告自体が適切でも、掲載先の内容によって企業の信用が損なわれる場合があります。
特に注意したい掲載先は次のとおりです。
例えば、差別的な内容を含む動画の近くに広告が表示されれば、広告主がその内容を支持しているとの印象を与える可能性があります。ただし、犯罪や社会問題を適切に報じる記事まで一律に除外する必要はありません。
企業の信用を守るには、広告内容だけでなく掲載先の文脈や品質も確認する姿勢が大切です。広告配信先を把握して、必要に応じて不適切なページを除外する継続的な管理体制の整備が欠かせません。
SNS広告では、広告表現や掲載環境への批判が投稿や再共有によって広がり、企業の信用に影響する場合があります。共有機能によって否定的な意見も瞬時に拡散するため、オフライン広告とは異なるリスク管理が求められます。
SNS広告で注意したい点は次のとおりです。
例えば、広告画面が撮影され、批判とともに共有されると、広告を見ていない人にも届く場合があります。SNSは拡散性が高く、些細な表現の行き違いでも急速に批判が広がる傾向にあるため、より慎重な運用が求められます。
信用低下を防ぐには、配信前の表現確認に加え、掲載後の反応を継続的に把握する体制が大切です。問題を早期に発見して、事実確認と適切な対応を取れる運用体制を整えることが欠かせません。
広告配信の透明性が低いと、ブランドセーフティ対策が難しくなります。掲載先や判定結果を確認できなければ、不適切な配信を把握しにくい状態が続きます。
確認したい情報は次のとおりです。
デジタル広告では、DSP(「Demand Side Platform」の略で、広告主側の広告配信を支援するシステム)やSSP(「Supply Side Platform」の略で、Webサイトやアプリなどの媒体側を支援するシステム)など複数の事業者が取引に関わり、リアルタイムで広告枠が売買されます。そのため、取引やシステムが複雑になり、広告主が掲載先を十分に確認できない場合があります。
ただし、外部事業者の利用自体が透明性を低下させるとは限りません。安全な広告運用には、配信事業者から必要な情報を得られるか確認し、掲載先や除外結果を継続的に点検する体制が不可欠です。確認項目と担当者もあらかじめ決めておくと安心です。

ブランドセーフティ向上には、不適切な掲載先を避ける仕組みが大切です。配信基準の整備や掲載先の指定・除外など、配信後の確認を組み合わせれば、ブランド毀損のリスク低減につながります。
ブランドセーフティを高めるには、広告の配信先を明確な基準に沿って限定する姿勢が必要です。掲載先を広げるほど接点は増えますが、内容を十分に確認できない媒体へ配信されるリスクも高まります。
配信先の選定では、次の点を確認します。
例えば、大手媒体という理由だけで安全と判断せず、JICDAQ認証事業者の利用や、掲載先を指定できる配信サービスを検討します。反対に、運営主体や内容を確認しにくい媒体は除外対象として扱うのが適切です。
到達数だけで配信先を決めず、確認可能性と管理機能を基準に選べば、不適切な掲載を避けやすくなります。
参考サイト:JICDAQ認証制度について | 一般社団法人 デジタル広告品質認証機構
セーフリストとブロックリストは、掲載先を管理する代表的な手法です。許可する媒体と除外する媒体を分けると、不適切な広告掲載を防ぎやすくなります。
それぞれの役割は次のとおりです。
| 手法 | 内容 |
| セーフリスト | 配信を許可する媒体を登録する |
| ブロックリスト | 配信から除外する媒体を登録する |
例えば、審査済みの媒体だけをセーフリストへ登録すると、配信先を限定できます。一方、違法・不当な内容を掲載するサイトや、自社の基準に合わない媒体はブロックリストに追加して除外します。
ただし、ブロックリストだけでは新たに生まれた問題サイトをすべて防げません。リストの更新に加え、掲載先の指定・停止機能や関係機関の情報も活用することが不可欠です。更新時期と担当者も決めておきます。複数の方法を組み合わせて、継続して管理します。
広告掲載先は、定期的に確認する姿勢が大切です。配信先の内容やポリシー、広告の表示状況は変化するため、事前設定だけでは十分に把握できません。
定期チェックの際に点検する項目は次のとおりです。
例えば、配信レポートで新しい掲載先を見つけたら、自社基準に合うかを照合します。不適切なページがあれば、配信停止や除外リストへの追加を行い、同じ問題の再発を防ぎます。
ブランドセーフティは、設定しただけで完了する対策ではありません。掲載先と除外結果を継続的に確認し、社内基準や運用手順を見直せば、問題の早期発見と改善につながります。
約70%
ブランドセーフティ事案に遭遇した経験を持つデジタル広告主の割合
約39%
不適切コンテンツ隣接が原因で購買意欲が低下した消費者の割合
数千万円
ブランドセーフティ問題が顕在化した場合の広告費・対策費の損失
ブランドセーフティは「広告の配信先管理」を超えた、企業の社会的責任と信頼性管理の問題です。
ブランドセーフティとは、不適切なページやコンテンツへの広告掲載を避けることで、企業の信用やブランド価値を守るための取り組みです。広告配信の自動化や取引構造の複雑化により、意図しない掲載先に表示されるリスクがあります。
こうしたリスクを抑えるには、配信先の限定やセーフリスト・ブロックリストの活用、掲載先の定期確認が大切です。広告効果だけでなく掲載環境も管理すると、ブランド毀損につながる不適切な広告表示を防ぎやすくなります。
まず広告配信先と除外設定を確認し、自社の基準や担当者、問題発生時の対応手順を定めるところから始めます。
この記事のポイント
ブランドセーフティとは、企業の広告やブランド名が差別的・暴力的・偽情報などの不適切なコンテンツと隣接・関連付けられることを防ぐための概念と対策の総称です。デジタル広告の普及により、意図せず問題のあるサイトに広告が掲載されるリスクが増加しています。
プログラマティック広告(DSP経由の自動入札)を活用している企業で発生リスクが高いです。配信先を細かく管理していない場合、アルゴリズムが意図しない不適切なサイトへ広告を配信するケースがあります。大手企業ほど広告出稿量が多く、被害が目立ちやすい傾向があります。
まず現在の広告配信先レポートを確認し、問題のあるサイト・コンテンツカテゴリを特定することが最初のステップです。次にDSP・広告代理店とブランドセーフティ基準を合意し、除外カテゴリとURLブラックリストを設定します。配信後も定期的なレポート確認を継続することが重要です。
社内体制の整備(マニュアル・研修)のみであれば数十万円程度ですが、専門ツール導入や外部コンサルの活用を含めると年間数百万円規模になるケースもあります。企業規模・取り扱う広告費・ブランドへの影響リスクの大きさに応じて投資額を判断することが重要です。
デジタル広告での不適切なサイトへの掲載が最も注目されますが、SNS上のUGC(ユーザー生成コンテンツ)との隣接問題・インフルエンサーとのコラボリスク・オフラインメディアでの掲載誤りなど、ブランドセーフティのリスクはあらゆるメディアに存在します。
株式会社ネット風評被害対策
代表取締役
内村 淳
大学卒業後、サッカー選手を経て、大手風評対策会社に入社。
3年半にわたりナショナルクライアントを含む数々の炎上事案・ブランドイメージ毀損対策に従事。
その後、ネット誹謗中傷対策に特化した法律事務所に1年間従事し、法的観点からの対応知見を習得。
IT技術と法的アプローチの双方に携わってきた経験を持つ。
現在は15年以上の経験とノウハウをもとにネット風評被害対策専門会社を設立。あらゆるネット風評被害対策支援に加え、企業向けコンサルティングや同業他社へのサービス提供も行う。
日々進化するAI検索エンジンのアルゴリズムを徹底解析し、AI検索時代に適応した次世代の風評対策に注力している。